2010年08月07日

プロとして成果を上げる(3)

知識労働者を直接あるいは細かく監督することはできない。
彼らには助力を与えることができるだけである。
知識労働者は自らをマネジメントしなければならない。
自らの仕事を業績や貢献に結びつけるべく、すなわち成果をあげるべく、自らマネジメントしなければならない。

知識労働者が何を考えているは確かめようがない。
だが、考えることこそ、知識労働者に固有の仕事である。
考えることが、なすべき仕事の始まりである。
しかも、その動機づけは、成果をあげることができるか否かにかかっている。
彼自身がものごとを達成できるか否かにかかっている。

成果をあげなければ、仕事や貢献に対する意欲は減弱し、ただ体を動かしているだけとなる。
知識労働者は、それ自体独立して役に立つものを生み出さない。
知識労働者が生み出すのは、知識、アイデア、情報である。
それら知識労働者の生産物は、それだけでは役に立たない。
いかに膨大な知識があっても、それだけでは意味がない。
したがって知識労働者には、肉体労働者には必要のないものが必要である。
すなわち、自らの成果を他の人間に供給するということである。
靴のように、自らの生産物それ自体の効用をあてにするわけにはいかない。


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プロとして成果を上げる(2)

肉体労働者は能率をあげればよい。
なすべきことを判断してそれをなす能力ではなく、決められたことを正しく行う能力があればよい。
肉体労働者の仕事は、たとえば靴のように、生産物の質や量で評価できる。
我々はすでに、それらの方法については、この100年間に多くを学んできた。
その結果、肉体労働の生産性を大幅に向上させた。

かつては、機械工などの肉体労働者が圧倒的な多数だった。

ものごとをなすべき者は少数だった。
すなわち、ほかの者が行うべきことを指示する者はあまりいなかった。
その数があまりに少なかったため、成果をあげることは、その是非は別として、あたり前のこととしてすまされていた。
そのようなことは、生まれつき素質を身につけているはずの少数の人、すなわち、ほかの人間が苦労して学ばなければならないことを、なぜか生まれつき知っていると思われる少数の人をあてにしてきた。

今日では、知識を基礎とする組織が社会の中心である。
現代社会は組織の社会である。
それら組織の全てにおいて、中心的な存在は、筋力や熟練ではなく、頭脳を用いて仕事をする知識労働者である。
彼らは、組織の目的に貢献して、初めて成果をあげることができる。
そのような社会では、もはや成果をあげることを当然のことと思ってはならない。
軽く扱うわけにはいかない。
知識労働者が成果をあげるためには、適切な仕事に取り組まなければならない。
そのような仕事は、肉体労働者のために開発した手法では測定できない。


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posted by ホーライ at 19:39| Comment(0) | いかに成果をあげるか | 更新情報をチェックする

プロとして成果を上げる(1)

ものごとをなすべき者の仕事は、成果をあげることである。
ものごとをなすということは、成果をあげるということである。

どんな組織にいる人も、成果をあげることを期待される。

それにもかかわらず、ものごとをなすべき者のうち、大きな成果をあげている者は少ない。
知力は当然ある。
想像力もある。
知識もある。
しかし、知力や想像力や知識と、成果をあげることとの間には、ほとんど関係ない。

頭のよい人が、しばしば、あきれるほど成果をあげられない。
彼らは、知的な能力があればそのまま成果に結びつくわけではないことを知らない。
逆にあらゆる組織に、成果をあげる地道な人たちがいる。
しばしば創造性と混同される熱気と多忙の中で、ほかの者が駆け回っている間に、亀のように一歩一歩進み、先に目標に達する。

知力や想像力や知識は、あくまでも基礎的な資質である。
それらの資質を成果に結びつけるには、成果あげるための能力が必要である。知力や想像力や知識は、成果の限界を設定するだけである。






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