なすべきことを判断してそれをなす能力ではなく、決められたことを正しく行う能力があればよい。
肉体労働者の仕事は、たとえば靴のように、生産物の質や量で評価できる。
我々はすでに、それらの方法については、この100年間に多くを学んできた。
その結果、肉体労働の生産性を大幅に向上させた。
かつては、機械工などの肉体労働者が圧倒的な多数だった。
ものごとをなすべき者は少数だった。
すなわち、ほかの者が行うべきことを指示する者はあまりいなかった。
その数があまりに少なかったため、成果をあげることは、その是非は別として、あたり前のこととしてすまされていた。
そのようなことは、生まれつき素質を身につけているはずの少数の人、すなわち、ほかの人間が苦労して学ばなければならないことを、なぜか生まれつき知っていると思われる少数の人をあてにしてきた。
今日では、知識を基礎とする組織が社会の中心である。
現代社会は組織の社会である。
それら組織の全てにおいて、中心的な存在は、筋力や熟練ではなく、頭脳を用いて仕事をする知識労働者である。
彼らは、組織の目的に貢献して、初めて成果をあげることができる。
そのような社会では、もはや成果をあげることを当然のことと思ってはならない。
軽く扱うわけにはいかない。
知識労働者が成果をあげるためには、適切な仕事に取り組まなければならない。
そのような仕事は、肉体労働者のために開発した手法では測定できない。
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